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臨床遺伝専門医制度について

 遺伝医学研究の進展に伴い、今や遺伝情報は医療において欠かすことのできないものとなっています。臨床遺伝専門医は、あらゆる分野の診療において、質の高い遺伝医療を提供する医師であり、次項の能力を有することが求められます。

1)遺伝医学についての広範な専門知識を持っている。

2)遺伝医療関連分野において、単独で、あるいはそれぞれの診療科・部署と連携して、専門的検査・診断・治療を行うことができる。

3)遺伝カウンセリングを行うことができる。

4)遺伝学的検査について十分な知識と経験を有している。

5)遺伝医学研究の十分な業績を有している。

6) 遺伝医学教育を行うことができる。

 臨床遺伝専門医は、制度開設当初(1991年)より、上記能力を有することが期待されてきましたが、この30年の間に遺伝医療の姿やそれを取り巻く状況は大きく変化しました。扱われる遺伝情報は、単一遺伝子からより網羅的なゲノム情報へと広がり、特定の診療科に限らず、あらゆる診療科において通常の医療情報の一つになってきました。しかし、遺伝情報は、それ自身がもつ特性ゆえに、医学的課題だけではなく、倫理的・法的・社会的課題(ELSI)も生じうることは、時代を経ても変わることはありません。どの時代にあっても、臨床遺伝専門医は、患者さんやご家族に適切な遺伝医療を提供し、すべての人々が健全にゲノム情報を活用できる社会を築くことを目指して行動します。

 2019年に、臨床遺伝専門医に必要な能力の基準として、「臨床遺伝専門医行動目標」が策定されました。この「行動目標」は、2006年に最終改訂された臨床遺伝専門医到達目標を大幅に改訂したもので、臨床遺伝専門医認定試験も2022年からこれに準拠して出題されています。「行動目標」を達成するための具体的な事項として、「キーワード」も設定されています(詳細は、本HPの当該項目をご覧ください)。

臨床遺伝専門医行動目標
2022年からの筆記試験は「臨床遺伝専門医行動目標」に準拠して出題されます。

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